モーニング娘。の曲は暗い?

明るく楽しい?

Twitter上での「最近の曲は暗い」「昔のラブマやピースみたいな明るく楽しい曲がモーニングに欲しい」という意見に対して、つんく♂の返答が話題に。


この発言で事務所に対する批判が起きた訳だけど、でもこの批判にも違和感を覚えるところもある。

つんく♂が明るく楽しい曲も提出しているという事実だけで、事務所が暗い曲を書かせて印象操作しているという話になるのはおかしい。そこはイコールにならない。

事実なのは「つんく♂が明るく楽しい曲も提出している」事と、「つんく♂の明るい曲は採用されなかった」という2点。ではなぜ、採用されないのか?

そもそも、つんく♂の言う「明るく楽しい曲」より、他に優れた楽曲が存在するなら採用されないし、曲が現在のモーニング娘。のカラーに合わないと判断されている可能性もある。安易に決めつけるのは早計だろう。

雑誌のインタビューで

つんく♂の今回のツイートは、過去の発言と一致しない部分がある。雑誌「SPA! 2014年2月11日・2月18日合併号」のインタビュー記事だ。

つんく♂自身が曲作りについて「楽曲も宴会ソングではない、メッセージ性の強い曲にしたいですね。頭の中で常にグルグル回るような中毒性の高い曲。そこには一種の毒があるから、嫌いな人は苦手かもしれないけど」と発言している。

このインタビュー時の発言を見ると、つんく♂は普通の曲を作ろうとはしていない。自分の意思で、1度聞いただけではよく分からない、賛否の分かれる曲を作っている。

つんく♂がプロデューサーだった頃から、曲に関してはこんな状態だった訳で、つんく♂の言う「明るく楽しい曲」が、本当にファンの期待する昔のような曲なのか怪しいうえに、事務所の陰謀なんて話も馬鹿馬鹿しくなってくる。

つんく♂という人は発言がぶれるところもあるので、今回の発言すべてを、そのまま真に受けないほうがいいと思うのだけど。

明るい曲は意外と少ない

モーニング娘。には、明るく楽しいノリノリな曲が多いという印象があるが、過去にリリースされた62枚のシングルを振り返ってみると、意外なほど少ない。
明るく楽しいノリノリな曲だった時期は、1999年の「LOVEマシーン」以降の3年半ほどの期間しかない。少し基準を甘くしても5年くらいで、この期間に集中している。

  • 1999年「LOVEマシーン」
  • 2000年「恋のダンスサイト」「ハッピーサマーウェディング」「恋愛レボリューション21」
  • 2001年「ザ☆ピ〜ス!」「Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜」
  • 2002年「そうだ! We're ALIVE」「ここにいるぜぇ!」
  • 2003年「モーニング娘。のひょっこりひょうたん島」「Go Girl 〜恋のヴィクトリー〜」
  • 2004年「女子かしまし物語」

2004年あたりにから、明るい曲という印象は薄くなってくる。
2007年から2010年までは、いわゆるプラチナ期と呼ばれる時期と重なって、大人っぽい曲が多くなってくる。

  • 2011年「まじですかスカ!」「彼と一緒にお店がしたい!」
  • 2012年「ピョコピョコ ウルトラ」

9期、10期が加入して若返ったタイミングで明るく楽しい曲が復活。

その後「One・Two・Three」のヒットでEDM調の路線に転換。格好いい曲が多くなる。

モーニング娘。に明るい曲はそんなに多くないのに、明るいイメージがあるのは、プッチモニやミニモニ。のような派生ユニットや、シャッフルユニット、松浦亜弥、Berryz工房など他のハロプログループの影響もある。

Berryz工房のデビュー以降、℃-ute、スマイレージとモーニング娘。より若いグループが誕生。明るい曲、可愛い曲を歌うのは若いグループの担当で、当然、年上のグループであるモーニング娘。には回っては来ない。モーニング娘。に明るい曲が少ないのは、このような事情による。

「モーニング娘。=明るい曲」は過去の印象が強く残っているだけで、実際はそんなに多くはない。モーニング娘。約20年の歴史の中では、明るい曲を歌っていた期間の方が短くなっている。

他のアイドルグループとの差別化、そして現在のモーニング娘。の年齢構成から考えると、今後も現在の路線が継続される可能性が高い。

(2017年1月9日 加筆修正・タイトル変更)